事業計画と業務報告

事業計画

<令和5年度事業計画>

令和5年度の防長教育会の事業計画が、令和5年3月21日に山口県の山口グランドホテルで開催された理事会で、以下のとおり決定されました。

  1. 当年度の奨学生の採用数として、大学生12名程度、大学院生3名を予定する。
     
  2. 奨学金の貸与並びに回収を、次のとおりに予定する。
    貸与総額 奨学生53名(大学生46名、大学院生7名)に対し、
    年間総額34,980千円
    回収総額 95名より25,468千円
    期末残高 期末の奨学金貸与残高は、267百万円を見込む
     
  3. 奨学生の定例月例会を、役員等参加のもと、東京は年7回、山口は年10回開催し、奨学生を指導すると共に、奨学生間の交流を深める。
     
  4. 「防長教育会たより」を年2回各1千部,予算70万円で発行し、関係先に配布する。
     
  5. 第11回首都圏大学見学会を、山口県内の県立高等学校長より推薦の高校2・3年生20名程度を対象に当会奨学生の引率の下、2泊3日の日程で開催する。なお、予算として270万円を見込む。
     
  6. 海外研修助成金を、書類審査のうえ、奨学生10~15名程度に各10~20万円を給付する。予算として200万円を見込む。
     
  7. 「奨学生を励ます防長教育会同窓会」(第16回)を11月に日本工業倶楽部で開催する。
     
  8. 資産運用については「資産管理運用規程」に基づき、本年度も慎重かつ機動的に実施する。
     
  9. 基金拡充のための寄付金活動を引き続き実施する。

業務報告

防長教育会の近況報告

(奨学生の状況)
コロナ禍の鎮静化に伴い昨年度から自宅でのオンライン授業が減り、実に4年ぶりに各大学では対面授業が中心になってきました。当会の奨学生も正常な就学環境を取り戻し、授業やクラブ活動、アルバイトなどに、待ち望んだ闊達な学生生活を再び享受できるようになりました。
今年の3月には、大学生活の大半を不自由に過ごした14名が元気に卒業しました。このうち8名が希望どおりに就職し、4名が大学院の修士課程、1名が博士課程、1名が司法試験へとそれぞれ進みました。代わって4月には、山口県内の高校卒業生12名が新たに当会の奨学生に加わりました。
以上の結果、当会の現在の奨学生総数は53名となりました。このうち首都圏は、東大14名、早大7名、慶應大5名、東工大・中央大各3名、お茶の水大・横浜国大・筑波大各2名、その他6大学各1名の合計44名で、山口地区は、山口大の6名を含む9名となっております。

(奨学事業の概況)
次に当会の奨学事業の近況をご報告いたします。

(1) 先ず政府の自粛要請の緩和を受けて、昨年4月から奨学生との定例懇話会を再開しました。昨年度は東京地区で7回、山口地区で10回それぞれ開催して、当会役員等が総出で奨学生諸君と懇談し、卓話等により薫陶いたしました。この定例懇話会は、もとより今年度も続けております。
(2) 次に、コロナ感染リスクを警戒して三年連続で中止していた首都圏大学へ進学を志す山口県内高校生のための大学見学会も、今年から復活しました。選抜された22名の生徒は、8月3日から2泊3日の日程で、当会の奨学生の引率の下に希望の大学を見学し、進学の志を一層高めました。なお所要の旅費や交通費等の約250万円は、当会が全額負担しております。
(3) また長らく据え置いた奨学金貸与額を、昨年来の諸物価高騰を勘案し、理事会で審議のうえ、学生支援機構などに先駆けて今年4月から5千円増の「月額6万円」に引き上げました。アンケートでも大半の奨学生は喜んでおります。
(4) 更に奨学生が大学入学時に要する資金の一部を支援のため、理事会で新たに「入学時助成金給付制度」を定め、入学時に一律5万円を支給することとし、本年度から実施致しました。
(5) 終わりに、昨年5月の理事会で、奨学生に海外研修を推奨するための助成金の上限を20万円に倍増しましたが、新たに海外研修助成金審査委員会を設置して、助成金申請の審査方法や年度毎の給付総額の上限と給付者数を定めました。コロナ旋風も鎮静化して、奨学生の海外研修への関心は高く、昨年は2名に給付しました。なお今年度は総額2百万円の予算を計上しております。

(財務の状況)
当会の収入源は寄付金と資産運用ですが、先ず寄付金は、昨年度に64名の方々から、有難い89万円余のご寄付を頂きました。
次に資産運用は、期初約6億5千万円あった運用資産の殆どを国内株式等に振り向け、厳しい運用環境下で昨年度も年率7%、46百万円超の運用益を確保できました。
この結果、経常支出約17百万円を十分に賄ったうえ、剰余金は約3千万円近くに達し、このうち約2千万円を将来に備えて各種の準備金に積み立て、準備金の累計額は1億2千万円を超えました。
なお保有資産の前期末の評価額は約1千万円の評価損でしたが、最近の株価の高騰を受けて三か月後には1億円超の評価益が出ています。なお、奨学金の貸与残高は、約2億6千万円となっております。

(当会の経営推進体制)
終わりに当会の経営体制は、本年6月の評議員会を機に、常務理事の坂本央人氏が勇退し、その後任に秋草史幸理事が選任されました。坂本氏は14年間に渡り常務理事として、当会の経営に実に大きな貢献をしてこられました。なお坂本氏は新たに、先日逝去された児玉紘氏の後任の監事に選任されました。
また2004年から理事として多大な貢献をされた岡田茂氏も理事を勇退され、新たに評議員に選任されました。
代わって評議員の久保祐治氏が、新たに理事に選任されました。
また評議員は、川本紘三氏と原義孝氏が勇退し、新たに河村隆氏と田中大介氏が選任されました。
以上の結果、新経営体制は下記のとおりです。

役員・評議員等一覧  (就任年順)

理事長 野村邦武(代表理事)
常務理事 秋草史幸(代表理事)
理事 佐藤俊道 田中基介 小田村初男 田邉恒美
  梅田圭良 川野あきら 首藤裕司 栗林正和
  久保祐治      
監事 野村 昇 坂本央人    
評議員 國安正昭 二井関成 渡邊 坦 毛利元栄
  貞末俊裕 八木重二郎 正木省三 藤井正幸
  白石茂治 中本千晶 山本麻里 岸 信夫
  倉増誠彦 岡 正朗 羽毛田信吾 兼原信克
  髙見知秀 岡田 茂 河村 隆 田中大介
相談役 高村正彦 村岡嗣政 浅原 司  
事務局 事務局長 梅野博和 局長補佐 五反田美香
  山口事務所長 田邉恒美

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